講習会名:学術講習会

タイトル:トレーニング理論とスポーツメンタルトレーニング

日  時:平成28年1月11日(月・祝) 時間:14:00~17:30

場  所:全柔協会館4F

参加者数:44名

講師:権田康徳 阪神タイガース トレーナー

 

講義内容
・トレーニングとは? ・トレーニング目標・トレーニング手段と方法 ・トレーニング計画
・体力トレーニングとは?・筋力トレーニングの方法・ウェイトトレーニングの目的
・トレーニングの3大原理と5大原則 ・スポーツメンタルトレーニングとは?
・スポーツメンタルトレーニングプログラム・ピークパフォーマンス分析 ・セルフコントロール
上記の内容を権田先生のトレーナーとしての体験談を多く交えてお話しされていました。
プロ野球で選手が行うトレーニングについて、各選手によってウェイトトレーニングの得手不得手があることや、選手独自のルーティントレーニングがあることなどを話され、阪神タイガース新監督の選手トレーニング方針についても説明されました。各選手の練習計画が今までバッティング、守備、投球、走り込みなどがある中、ウェイトトレーニングは自主トレーニングの範疇であったところ、それも練習計画に組み込み、選手の時間的制約や肉体的・精神的ストレスを緩和し、効果的なパフォーマンス向上を目指すとのことでした。
筋力トレーニングの方法の講義では、単純な筋力アップだけでなく、投球動作など必要な動きに対して筋力が足りない場合に起こる障害を予防するために行う部位別の筋力トレーニングも必要との説明をされました。例えば野球肘では、肘に痛みが出たとしても原因は肩の筋力不足であることもあるとのことでした。しかし、筋力トレーニングはうまく行わないと過負荷などで故障につながり、発揮できる力の低下・障害の増加・技術練習の低質化からスキルが低下するなどコンディショニングが重要とのことでした。
講義後半ではゴムのチューブを使用した筋力トレーニングの実習を行い、上腕と肩の鍛え方の講義が行われました。

講習会の様子
上記のとおり、講義に権田先生の体験が多く盛り込まれ、阪神タイガース新監督の方針や、選手の練習に対する性格なども交えて説明されるなど、阪神タイガースファンでなくてもとても興味深い講義で、受講者の皆さんは楽しそうに講義を聞かれていました。講義の合間に質疑応答の時間を作っていましたが、筋力トレーニングの実習中も、受講者からの質問が多く、講義に対する関心の高さが伺えました。
質疑応答では受講者の質問に、権田先生はただ返答するのではなく、ここでも体験を交え、1つの質問に2つ、3つの回答を返すように具体的にわかりやすくご返答されていました。講義後も権田先生のもとに受講者が質問に訪れていましたが、権田先生は一人一人に丁寧な対応をしてくださいましたので、受講者の方々には満足してお帰りいただけたと思います。

 

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